毎年3月に入る頃から、伊豆の海では”春濁り”という現象が起きます。
この春濁りが起きると、冬に比べると透明度が落ちてしまい、海の中が緑色になります。
この春濁り、どのように起こるのでしょうか?
冬の間(1~3月頃)に水面の温度はどんどん冷やされていき、海底の水温との差がだんだん小さくなります。
その寒い時に北西からの季節風が強く吹くことで、温度差の少ない海面と海底とがかき混ぜられて
普段は下層に多い栄養塩類が海面近くまで上昇してきます。
この栄養塩類がたくさんある状態で3月になり海水面が温められて水温が上昇してくると
植物性プランクトンが爆発的に増加していきます。
この植物性プランクトンの大量発生の状態が春濁りとなり、海の中が緑色になってしまうのです。
ダイビングをしていて春濁りになると生物が見えづらくなるためちょっと残念に思うときもありますが、
春濁りのおかげで植物性プランクトンを動物性プランクトンが食べ、さらに動物性プランクトンを
魚が食べることで食物連鎖が成り立ちその恩恵を私たちも受けているので、この時期は我慢、我慢です。
春先に孵化した魚の稚魚たちをたくさん見られるので、違った楽しみ方もできますね。
あまり移動せずにウミウシをじっくり探す、なんていうのも楽しいですよ(*^^)v
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